今学びたい100人の学問

Interview | 064限目「小島淳」学

フードテック領域で挑戦を 福岡で注目を集める起業家に学んでみた

更新日:2017年7月31日

この記事をシェアする

Lecture

小島淳 Atsushi Kojima

株式会社オルターブース代表取締役
〜好きなことに精一杯取り組む〜

1976年生まれ 千葉県柏市出身
学生時代はハードコアバンド「ヌンチャク」のベースとして、全国ツアーをしていたほどバンドに打ち込む。東日本大震災をきっかけに東京から福岡にIターン移住を決意。IT関連以外には柔道整復師の資格なども持つ。自分が体調を壊した経験から「食と健康とTechnology」を組み合わせたサービスを模索し、「マイソースファクトリー」をリリース。現在は福岡を拠点に活動している。

関連URL:https://www.alterbooth.com/

 

ワクワクしながらサービスを提供する

―現在の活動を教えてください。

株式会社オルターブースで代表取締役として会社を経営しています。オルタブースは、FoodTech(フードテック)事業・ITソリューション開発事業(フルスタック開発)を展開している会社です。クラウドを最大限に活用し、社会課題を解決するテクノロジーメーカーでもあります。私たちが提供するものは、単なるソフトウェアではなく、箱を開ける前のワクワクと開けたときの感動を提供したいという思いで活動しており、そのためには会社の社員自身がクラウドを楽しみ、アプリケーションを作ることを楽しみ、お客様との触れ合いを楽しんでいます。お客様と共に楽しみながら、ワクワクしながらサービスを提供することを目指しています。 

―一番力を入れている事業を教えてください。

今、FoodTech事業で力を入れているのが「マイソースファクトリー」です。マイソースファクトリーとは、ベースソース(ポン酢、ドレッシング、焼肉のタレなどの身近な調味料)の配合をお好みで調節し、「甘みが強い」・「辛味が強い」といった自分好みの味感覚でオリジナルのソースを作ることが出来るサービスです。

オリジナルソースの商品は、1本から注文可能で、商品は工場からユーザーに直送されます。また、作ったオリジナルのソースレシピは、SNSでシェアすることが出来、「世界でひとつだけのマイソース」を公開することが可能です。このマイソースの魅力は味覚データが取れることなんです。甘いものが好きな人は甘いソースをつくるし、辛いものが好きな人は辛いソースをつくる。そうすると味覚の偏り方をみて、その人の食生活が見て取れるんです。だからこのマイソースは単純に自分好みのソースがつくれるってだけじゃなくて、その人の食生活を改善させることができるんです。

バンドに打ち込んだ学生時代

―学生の頃は何をしていましたか?

学生の頃はバンド活動に注力していました。ハードコアバンド「ヌンチャク」のベースを担当し、当時は全国ツアーを行ったり、CDをそこそこ売り上げたりしてました。学生時代はバンドだけに打ち込んでいて、若い頃の何かを「達成する」という経験が自己肯定感を高め、今の仕事にもつながっているんじゃないかな・・・と思います。

―起業をしたきっかけはなんですか?

バンドを解散して、IT業界に就職をしました。しかし、東日本大震災をきっかけに東京に息苦しさを感じて、また独立したいという思いもあったので福岡でフリーランスとして活動することにしました。右も左もわからない福岡で、まずはコミュニティを作ることにしたんです。それと同時にIT業界以外にも関わっていたいという思いがあったので、国家資格である柔道整復師の資格をとることにしました。

自分自身が体調をこわしたことをきっかけに健康に興味を持ちはじめて、「食と健康とTechnology」を組み合わせて、身体的な健康を提供したいと考えたのが今の事業のきっかけです。

仲間を大切にすることを大切に

―活動をするうえで貫いてきた思いやこだわりを教えてください。

こだわりがないのがこだわりかもしれません(笑)。強いて言うなら仲間を大切にすることですかね。でもそんなことは大げさに言うことじゃなくて、当たり前なことだと思ってて、自分に関わる人にはみんな幸せになってもらたいたくて。

僕にとってのコミュニティーは息抜きなんです。そこにいるだけで楽しいんです。
来ていただける人たちにとっては、ここに来れば何かしら新しい情報が得られると思ってくれてると思います。今後も大切にしていきたいと思います。

好きなことに精一杯取り組む

―最後に学生に伝えたいことをお願いします!

その時に一番楽しいことをできるのが学生だと思います。僕はバンドだけに打ち込んで 一つの達成を経験してきました。「小島さんは一回大きな成功をとっているからいろんなことに挑戦ができる。けれど、世間の人は大きな成功していないので自己肯定感がなく、いろんなことに挑戦できない。」とよく言われますが、僕は成功したとは思っていません。ただ好きなことをやってただけ。だから学生には好きなことをたくさんやって、めいっぱい遊んで自己肯定してほしいと思います。好きなことを見つけて精一杯取り組んでください!

064限目「小島淳」学
Presented by 今学びたい100人の学問

 

編集後記

今回、OREOKAで取材を初めて行わせていただきましたが、貴重な経験となりました。私も、小島さんのように何か一つの達成をした時の景色が見てみたいです。そのために学生のうちに今楽しいと思えることだけに打ち込んで、めいっぱい楽しもうと思いました。

2017/4/12
博多青松高校 片山比納子

この記事をシェアする

関連記事はコチラ

022限目 「藤野直人」学

最近、IoTや人工知能のような近未来的なテーマが盛り上がっている一方で、それにアンチテーゼを唱える人々も多々います。 今回の学問は「藤野直人」学。藤野さんは、九州大学卒業後に社会起...

2015/11/29

007限目「山田真一郎」学

「九州の学生!もっと自信を持とう!!」 九州を盛り上げるために自分の犠牲は惜しまない。 これまでに会ってきた学生は約5000人、個別に面談した学生は700人と、学生のころから九州...

2015/05/12

011限目 「真砂剛」学 

「世の中になくてはならない人間と企業を創ることに最善の努力を尽くし、その人間力と企業力によって歓びと感動の世界を形成する企業それがネクステップである」 という企業理念を掲げ、福岡の那珂...

2015/06/19