Interview | 018限目 「上原一真」学
就職活動を捨てて日本縦断 3,700キロ走破したランナーに学んでみた
更新日:2015年11月23日
Lecture
上原一真 Kazuma Uehara
~行動で語れ!~
ランニングで日本縦断をされた方をみなさまはご存知でしょうか?
今回取材をさせていただいた上原さんは、
福岡県・大濠公園 ~ 北海道・宗谷岬を走って縦断された方です。
2015年04月02日 ~ 08月27日の
計148日間、総走行距離数3,700キロ以上!!
関連URL:http://kazumauehara.com/
何事も「やってみないと分からない」
ーまずは日本縦断を終えた感想を教えてください。
正直なところ、まだ整理しきれていなくて…
終えてから2ヵ月がたち、ようやく腑に落ち始めている感じですね。
でも感じているうちの1つとしては、
何事も「やってみないと分からない」ということ。
挑戦する前は何も見えなかったけど、
実際に挑戦してみて、やり遂げて、振り返ったときに
点と点が繋がるように、色んなことに繋がっていたんですよね。
ーちなみに日本縦断をやろうと思ったきっかけとは?
自分の好きなことである”旅”と”ランニング”を合わせてやってみたくなったからですね。
元々、中学生のころから陸上部に属していて、大学2年まで続けていて…
しかしその時に、怪我を繰り返したり、自分の調子が上がらずに思い通り走れなかったりすることがあって陸上部を辞めてしまったんですよ。
それでしばらく走らなかったけど、モヤモヤしてくるものがあって…
そんなある日、社会人が集まるランニングクラブに参加したんですよ。
そこで本当に楽しく走っている大人の方々と出会いました。彼らはランニングが好きで、自主的に楽しんで走っていました。それは僕が長らく忘れていたランニングのスタイルでした。
そこでこれまでの競技としてのランニングから、自分も走り始めた頃の気持ちを思い出して楽しむことを第一優先に走るようになりました。
その頃から、マラソンも走るようになりました。
しかし、マラソンだけでは次第に飽き足らないようになり、元々旅も好きだったことも相まって、「旅をしながら走ったら面白い」のではないかなと考えました。思いついたならやってみようと思って、もしかしたらとても大変かもしれないけど…
やりたくなってしまったものは仕方ない。笑
そして、日本を縦断してしまいました。
やりたいことをやる上では3つの障壁がある
ー挑戦前の想いとは?
最初は走って世界一周をやりたいと思ったのがきっかけです。
それから就職活動をやめて、時間をかけてバイトをしてお金を稼ぎました。
でも、世界一周をする程のお金は貯まらなかったので、予定を日本縦断に切り替えました。
ー僕は、やりたいことに中々踏み出せないです。 どうやったら、やりたいと思ったことに挑戦できますか?
やりたいことをやる上では3つの障壁があると思います。
1. 人間関係
他人の言うことは気にしないこと。
全て他人の言う通りにしているときりがない。
だからあくまで他人の意見は参考にする程度で、最終的には自分で決断を下し、他人のせいにしないこと。
2. 金銭
いくら必要なのかを考える。
手段はいくらでもあるのでどう稼ぐかを決める。
3. 時間 ※3つの内で一番重要な項目
暇であることが必要=「ヒマが最強」説
一番クリアすべきことであり、金があっても時間がないと意味がない。
いい意味で人に影響されるのは構わないけど、人に言われてやらないことであれば所詮それまでのこと。
他人は反対しているけど、自分はやりたいという気持ちがあればやると思うし、その気持ちを大切にしてほしい。
行動で語れ!
ーでは、日本縦断から帰ってきてからは?
日本縦断走破の経験をしてから、
ランニング関係の仕事を模索しています。
その一つとして、福岡から熊本まで走って手紙を届けるというプロジェクト、”ランニング飛脚便”を行いました。
あえて走って届けることで、その非効率さ、その手間暇かけることに価値があるのかなあと思っています。
それぞれの土地で写真を撮ってアルバムを作って手紙を渡しました。
そしてその時に「ありがとう」と言われたんですよ。
日本縦断は自分のやりたいことで自分自身のために行ってきました。
しかし、日本縦断の過程で多くの人の優しさに触れたんですよね。
そこで心境の変化があり、誰かのために仕事が出来ないか考えるようになりました。
自分が走ることが誰かのためになるそんな仕事が出来ないかなと模索しています。
ー最後に学生へのメッセージを!
「行動で語れ!」
自分自身もかつては”口だけの自分”だったし、自己満足してしまっていました。
ただ、実際に行動したうえで発する言葉には非常に重みがあると思います。
それは行動したその人にしか言えないメッセージです。言うことも大事だけど、実際に行動することが大切です。
もうひとつ重要なことは”主体的に”自分がやりたいことをやることです。
やりたいことをやっても絶対に後悔は残らないし、やった経験が必ず何かに活きてきます。
僕はそんなにすごい人ではない。やりたいことをやっただけで、それがとても楽しかっただけです。
物事を優劣で考えるべきではなく、人の判断基準はそれぞれなので、当然評価の仕方も人それぞれだと思います。
つまり、「思い込み最強説」!!笑
とにかく自分のやりたいことに挑戦して、
新たなことに出会って、行動で語れるようになりましょう!
018限目 「上原一真」学
Presented by 今学びたい100人の学問
編集後記
天神で行っていた朝活でたまたまお会いして、ぜひインタビューしたいと思い、突然インタビューを申し込んでしまいました。
それにもかかわらず、インタビューを引き受けてくださりました。
さらに、1時間以上もインタビューをさせていただき、また団体についての相談にも乗っていただきました。
落ち着いて言葉を発していらっしゃる方でどの言葉にも重みを感じ、学生の皆さんにぜひぜひこの記事を見てほしいと思い記事作成をしました。
2015/10/29
九州大学 金子雄仁
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