今学びたい100人の学問

Interview | 013限目 「中澤胤貴」学 

就活で抱いた違和感 若者のキャリアを支える起業家に学んでみた

更新日:2015年7月17日

この記事をシェアする

Lecture

中澤胤貴 Nakazawa Kazuki

Sea Glass代表
~なんちゃなる!の精神で~

Sea Glass代表。学生生活全てのサポートを担えるそんな存在になる。福岡のど真ん中で事業展開中。同じやるなら楽しく学びに変えよう。就活も楽しく、学生生活も楽しく。

関連URL:http://seaglass.mods.jp/aboutus/

 

家族のようなつながりを作る

ー大学卒業後に起業。学生時代はどのような思いをもっていましたか?

「大学に入学してからはバイトと合コンに明け暮れていました(笑)ただ、大学三年生の時に大学生活このままでいいのかといろんなことをやり始めました。中でもオーストラリアに語学留学したことは自分の中で大きなきっかけとなりました。留学先はいろんな国の学生が集まっていたんですが、サウジアラビアの人なんか文法がめちゃくちゃなんです(笑)だけど、自信満々に話すし、僕の片言の英語も一生懸命聞いてくれて褒めてくれる。そんな経験を通してもっと自分の想いは言葉にして伝えていく必要性を感じました。
帰国後は就活を始めました。がむしゃらにやってありがたいことに内定はいくつかもらったのですが、何か違うという自分の中の違和感を拭いきれずに自分でやるしかないという決意に至ったのです。自分の中では起業した方が5年先10年先の自分が見えたのです。」

そんなSea Glassの企業理念の一つに「家族のようなつながりを作る」とあります。仕事を通してつながる人とは家族のようなつながりにする、という中澤さんの本気の思い。次はSea Glassへの中澤さんの思いに迫りたいと思います。

ーSea Glassへの思いを教えてください。

「起業のきっかけは就活中、説明会に参加した際にカッコイイ大人に出会ったことでした。そんなカッコイイ大人は就活サイトには載ってなかった。もっとそのような大人と学生をマッチングさせることでミスマッチや早期退職が防げる。また、自分の働くイメージをきちんと就活で考えさせたい。そのように思い始めたのがきっかけでした。よく学生からの相談で大手が良いのかベンチャーが良いのか聞かれます。大手が安定してるから…、という基準で考えることも大切だけど、僕はそれ以前のマインドの部分を大切にしています。大手に行ってもベンチャーに行ってもマインドが安定していれば安定なんです。社会人基礎力は社会人になると身につきます。就活生には社会人基礎マインドを構築することの方が大事だと考えています。それなのに就活ではそのマインドの部分を考える機会が少ない。Sea Glassはマインドという根底の部分を大切にしています。また、インターンシップをしているのですがテーマは「なんちゃなる!」です。行動を起こしていくうえで失敗や怖さはつきものだけど、失敗したら全部の責任は社長の自分が負うからなんちゃなるの精神でやってみよう、と言っています。」

起業して2年目で仕事もまわりだしたと話す中澤さん。しかし、1ヶ月目の利益は100円だったとか…。多くの苦労も経験したからこそ言える「なんちゃなる」の精神。僕自身も学ぶことができました。そんな中澤さんが今後関わりたい分野が「教育」ということで、話は盛り上がりました。

ー将来的にしたいことはありますか?

「学校を作りたいです。5年以内に「こども園」をつくりたい。人間の脳は0歳から6歳までの生活習慣で決まるといわれています。現状は両親共働きの家庭が増え、待機児童の数も増えています。子どもと真剣に見つめ合って、夢を語る場所があってもいいと思う。そこから小中高大一貫校をつくって先生と子どものつながりを大切にした場、個性が生かせる場をつくっていきたい。」

教育に興味を持っている学生の方、この記事を読んで中澤さんと話したいと思った方、連絡してみてください。その小さな一歩が次の大きな一歩につながるかもしれません。

最後に学生へのメッセージをいただきました。

will・can・mustを見つけなさい

ー学生に伝えたいことを教えてください

「就活ではよくwill・can・mustを見つけなさいと言われます。やりたいことのためにできることや、するべきことを考える必要がある、と。しかし、今の教育でwillを見つけることは難しいことだと思うんです。右向け右で右を向くような人間を作りだしている教育では。僕はそうじゃなくてまずはcan・mustを見つければいいと思っています。それがwillにつながっていくのではないでしょうか。Willがないからと落ち込む必要はありません。なんちゃなるんです!とりあえず行動をしてみることが大事です。そこで大事になってくるのは、仲間を見つけることです。カバーしあえるような仲間の存在が必要です。仲間を見つけて「なんちゃなる」の精神でとにかくやってみる。僕はそのような学生を本気で応援します。」

013限目 「中澤胤貴」学 
Presented by 今学びたい100人の学問

 

編集後記

ここまで本気で学生と向き合う社長さんと出会ったのは初めてでした。僕自身学ぶものは本当に多く、教育のことなども話すことができてとても貴重な時間でした。今後もLoquiとして関わらせていただきたいと思います!
中澤さん、お忙しい中ありがとうございました!

2015/7/17
九州大学 松口健司

この記事をシェアする

関連記事はコチラ

038限目「小原明人」学

1985年生まれ31歳 愛媛県出身 福岡発マッスル集団ALL OUT代表 スマイルアカデミーCOO 早稲田大学商学部卒業後、株式会社リクルートHRマーケティング(現リクルート...

2016/11/24

004限目「桝本博之」学

今回インタビューさせていただいたのは、シリコンバレーで起業し、CEOとして活躍されている桝本博之さんです。 企業のリーダーとしてだけでなく、学生インターンの積極的な受け入れ、大学設立と...

2015/04/22

043限目「小野里寛子」学

1981年生まれ 群馬県出身 子供の頃から“働く”ことに興味があり、好きなことを仕事にするという思いが強かった。高校卒業後、東京の専門学校に進み、ファッション関係の会社に就職。将来...

2016/11/24