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Interview | 055限目「橋本正徳」学

役者からプログラマーへ 世界展開中のサービスを運営する起業家に成功の鍵を学んでみた

更新日:2017年2月13日

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Lecture

橋本正徳 Masanori Hashimoto

株式会社ヌーラボCEO
~何か一つ本気で~

1976年生まれ 福岡県出身

株式会社ヌーラボは「チームで働くすべての人に」をコンセプトに、仕事を楽しく、コラボレーションを促進するWebサービス、Cacoo、Backlog、typetalkなどを運用・開発。

ヌーラボという社名は Null(ヌル=無)と Lab (ラボ) を合わせた造語。無から有を創り出す研究所のようでありたいという思いが込められている。

今回、福岡出身の橋本さんがUターンで起業した理由や、ヌーラボ設立に至るまでの経緯や、今後の展開について聞いてみました。

関連URL:https://nulab-inc.com/ja/

 

性格的にイメージできなかった

―現在はどんな活動をしていますか?

ヌーラボは仕事上のコミュニケーションを円滑にして、コラボレーションを促進するBacklog 、Cacoo、Typtalkの3つのサービスを主に開発しています。

現在はそういったサービスを抱えているヌーラボのCEOとして、会社全体を見ていて、事業の成長予測を数値化したり、社内イベントの企画をしたりしています。

―起業のきっかけ何でしたか?

僕は小さいころから、会社に勤めるのはなんとなく無理な性格だなと思っていました。

周りは起業している人が多かったので、会社員になるイメージはありませんでしたし。

父は僕が幼少の頃はサラリーマンでしたが、海外の石油を輸入しており、遠くに行っていたので日常的な会話はありませんでしたし。

親戚など周りの人も誰も就職している人はいなかったという環境でした。それに、何よりも、誰かの指示で動くことがあまり好きではありません。

だから、プログラマーになって3年だけ会社勤めして、ノウハウを学んで辞めようと決めていました。

そして、3年経ち、どこで起業するか妻と話しあったんです。東京に行って起業するのかなのか、アメリカに行ってさらに学習して起業するなのか、いろいろ迷いました。

でもやっぱり地元である福岡が現実的だったので、福岡にオフィスを構え、プロジェクトで知り合った、共同創業者の縣と田端と3人で起業したって感じですかね。

関連URL:http://www.backlog.jp/

演劇とwebサービスの共通点

―なぜプログラマーになったのですか?

昔から、独学でプログラミングを勉強していました。

何かを作っている時が一番楽しかったですし、時間を忘れて夢中になれたからですね。

それに何かを表現するということも好きでした。

高校生の時から演劇をしていて、東京で劇団の主宰などをしていました。

ただ、実際に働くとなったら、固定収入が必要になってくるので、昔から勉強していたプログラミングを活かして、何か始めようと思ったんです。


自分の軸を演劇からWebサービスに変えので、周りの人から「違うことを始めたね」と言われます。

僕は舞台もWebサービスも同じ表現活動だと思っていて、アウトプットの形が変わっただけだと思うんです。

舞台をするのに、照明さん、音響さん、技術さん、演者さんなど、たくさんの方々がいて、舞台が成り立っているじゃないですか。

Webサービスも同じで、プログラマー、デザイナー、広報がいて成り立っているので、舞台もWebサービスも、本質は同じということですね。

それに、これからの世の中、「エンジニアは必要な人材になってくるだろうな」と思っていたからというのもありますね。

関連URL:https://cacoo.com/lang/ja/

世界を目指して

―これからヌーラボをどのようにしていきたいですか?

いい会社になっていけばいいなと思います。

いい会社っていうのは、みんなが目標を持ち、素質をもった人同士が出会って、一生懸命に仕事ができるような会社のことで、そういう会社にしたいです。

一人一人がやりたいことができたら、ほんとに最高だなと思うんですよ。

みんながそれぞれ自分のいいところを伸ばせる環境づくりを心がけたいですね。

ー橋本さんのこれからどうしていきたいですか?

表現活動は、いつかしたいと思っています。

でも、福岡はもう飽きちゃったので海外で!ときどき仕事で海外に行きますが、ロンドンやニューヨーク、サンフランシスコはいいなと思います。


ロンドンは11月終わりごろに行ったので、ちょうどクリスマスにむけて町が飾られていて綺麗でした。

ロンドンは新しい建物を作るのではなく、既存の建物の内装を変えて新しくするんですね。

昔の感じを残しつつ、新しいことをしているのがすごくいいなと思ったんです。

なんかその感じが、「表現活動しているな」と思いましたね。

ヌーラボとしても、どんどん海外進出して、事業展開していきたいですね。

関連URL:https://www.typetalk.in/ja/

何か一つのことを本気で!

―最後に学生へのメッセージを!

なにかを真剣にやっている人が少ないので、真剣にやることが大切。

なんか真剣にやっている風な人は結構多いですが、実はまだ本気じゃなかったりするじゃないですか。


この前、ある高校でスピーチする機会があったので、学生に何か本気でやっていることありますかって聞いたんですよ。

そうしたら、少人数しか手が上がりませんでした。

それに結構びっくりしちゃいまして......。


だから、勉強でも、遊びでも、ゲームでも、なんでもいいから、1つのことを本気で頑張ってみてください!

やっぱり1つのことを本気で頑張れる人は、かっこいいなと思いますね。

055限目「橋本正徳」学
Presented by 今学びたい100人の学問

 

編集後記

今回インタビューさせていただいたヌーラボの橋本さんは、いつもお世話になっています。

インタビューしやすく、取材中にもいろいろボケていただいたので、和やかな雰囲気でお話しすることができました。


普段からお世話になっているのですが、インタビューしてみて、表現活動が好きだったり、海外に憧れをもっていたりと、知らないことばかりを知れて面白いことばかりでした。

また、何か1つ本気でやるという名言が、とても心に響きました。

たしかに自分の人生を振り返ってみると、本気で何かをした経験は数えられるくらいなので、これから本気で頑張りたいなと思います。

忙しい中インタビューさせていただきありがとうございました。

今後ともよろしくお願いします。

2016/12/19
福岡大学 原健介

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